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黒川創『世界を文学でどう描けるか』(図書出版みぎわ、2023年)

2,640円

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【仕様】 四六判 192ページ 上製 ISBN978-4-911029-00-8 【内容】 いま、ここにある「世界」とは、何か また、どのようにすれば、それを叙述できるのか―― 2022年春にロシア軍のウクライナ侵攻が始まったとき、思い起こしたのは20年前に訪れたサハリンで出会った人びととの会話だった。アイヌ、ニヴヒ、ウイルタといった北方先住民族たちと、日本人、中国人、朝鮮人、ロシア人などが時代の流れのなかで移り住み、ともに暮らすサハリンで、自らをエミグレ(亡命者/流亡者)といった一人の女性。作家は、サハリンに生きた人びとの姿を通して、この世界をどうすれば描くことができるかという自問と対峙する。 いなまお続く「終わらない戦争」の時代下で、戦火から逃れ、流浪を余儀なくされる人びとがいる。世界の複雑さを直視し、そこに住むひとりひとりの生活を見つめること、想像すること。そこから、かすかではあるが、小さな光明としての、言葉が、文学がたち現れる。 【目次】 1 私がサハリンに行ったとき 2 ユジノサハリンスク 3 ポロナイスク 4 オハ 5 二〇年後の世界 6 『フランケンシュタイン』は、世界をどう描いたか 7 ヴィノクロフのこと 8 オタスからの世界 【著者プロフィール】 黒川 創 (クロカワ ソウ) (著/文) 作家。1961年京都市生まれ。同志社大学文学部卒業。1999年、初の小説『若冲の目』刊行。2008年『かもめの日』で読売文学賞、13年刊『国境[完全版]』で伊藤整文学賞(評論部門)、14年刊『京都』で毎日出版文化賞、18年刊『鶴見俊輔伝』で大佛次郎賞を受賞。主な著作に、『もどろき』『暗殺者たち』『岩場の上から』『暗い林を抜けて』『ウィーン近郊』『旅する少年』『彼女のことを知っている』などがある。

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