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奈倉有里 『夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く』(イースト・プレス、2021年)

1,980円

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【仕様】 四六判 仮フランス装、272ページ ISBN 9784781620121 本体1,800円+税10% 【内容】 「分断する」言葉ではなく、「つなぐ」言葉を求めて。 今、ロシアはどうなっているのか。高校卒業後、単身ロシアに渡り、日本人として初めてロシア国立ゴーリキー文学大学を卒業した筆者が、テロ・貧富・宗教により分断が進み、状況が激変していくロシアのリアルを活写する。 私は無力だった。(中略)目の前で起きていく犯罪や民族間の争いに対して、(中略)いま思い返してもなにもかもすべてに対して「なにもできなかった」という無念な思いに押しつぶされそうになる。(中略)けれども私が無力でなかった唯一の時間がある。彼らとともに歌をうたい詩を読み、小説の引用や文体模倣をして、笑ったり泣いたりしていたその瞬間──それは文学を学ぶことなしには得られなかった心の交流であり、魂の出会いだった。教科書に書かれるような大きな話題に対していかに無力でも、それぞれの瞬間に私たちをつなぐちいさな言葉はいつも文学のなかに溢れていた。(本文より) 【著者について】 1982年12月6日東京生まれ。2002年からペテルブルクの語学学校でロシア語を学び、その後モスクワに移住。モスクワ大学予備科を経て、ロシア国立ゴーリキー文学大学に入学し2008年に日本人として初めて卒業。「文学従事者」という学士資格を取得。東京大学大学院修士課程を経て博士課程満期退学。博士(文学)。訳書にミハイル・シーシキン『手紙』、リュドミラ・ウリツカヤ『陽気なお葬式』ほか多数。

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