
【仕様】
四六判並製・432頁
ISBN978-4-7837-3826-8
2022年4月刊
【内容】
生きていくための言葉
生きていくために
ただ書いている詩が
あっていいと思う
生きがいなんてない
と
感じる人が
俯いた先で書ける詩があっていいと思う
(続・初心者のための詩の書き方)
「大切なことはたいてい手元にある。書いているその場所にすべてがある。生きていることのすべてがある。ぐっとこないで生きていられるか。ここにこうして私がいる、そのことの切なさを込めずになんの創作だろう」。定年後、東京、横浜、オンラインではじめた詩の教室。2017~20年に語られた講義の記録。現在進行形。造本=二月空
【目次】
Ⅰ 詩を書くひとに話しておきたいこと
だらだら うろうろ わくわく/なぜ詩を書くか/少し話し、少しはみ出し、少し伸び上がる/書きたいことを書くってどういうこと?/二人の自分、枕元の詩/詩の基準/詩を書く幅、詩を読む幅/泣かずに書けない/詩の一番の上達法/詩人として生きてゆく/貧富と詩作/頭のいい人はすぐれた詩を書くことができる/わからない詩とどう向き合うか/人と比べない勇気/何が一番恐いだろう/社会を書く
Ⅱ 詩の話をしよう 1
自由詩の自由を楽しもう 茨木のり子の詩/言葉は息をしている 川崎洋の詩/心に分け入る道筋 谷川俊太郎の詩 ぼくはわかっていないんじゃないか 清水哲男の詩/詩人の幸せについて 寺山修司の詩/よいものを見つめてゆく 中原中也の詩
Ⅲ 詩の話をしよう 2
詩は西からやってくる 大野新の詩/直接詩人と間接詩人 山内清の詩/隣で書かれている詩 三橋聡の詩/詩人力がついた 太宰治と上手宰/個別梱包の言葉 井上洋子の詩/意味にこだわらない自由 佐々木安美の詩/気持ちの奥を描く 高橋千尋の絵と言葉/わくわくするような詩 稲川方人と柴田千晶/詩でしか書けないものを書く 松井啓子と阿部恭久/評論のすすめ 粒来哲蔵の詩/どうしても言っておきたいこと 池井昌樹と白井明大/詩とメッセージ 井上陽水と宮尾節子/素敵にガッカリしてみよう 中島みゆきから学ぶもの
Ⅳ 詩につながる考えごと
避けられない寂しさを書く 老人と詩/忘れ去られることの尊さ さくらももこについて/ただここにあるもの/詩は死をどう扱うべきか/人生の音
あとがき
【著者紹介】
松下育男
1950年、福岡県生まれ。1975年、上手宰、三橋聡らと同人誌「グッドバイ」創刊。1979年、詩集『肴』で第29回H氏賞受賞。2005年、阿部恭久、佐々木安美と同人誌「生き事」創刊。2019年、現代詩文庫『松下育男詩集』刊。2021年、18年ぶりの詩集『コーヒーに砂糖は入れない』刊。
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